追想2013 サイパン、海、マンダリン2014/10/10 21:35

 ちょっと前の話になるが、2013年、初めて行ったサイパン。
何と言っても海。海が美しい。青い海。
 マニャガハ島の白い砂と海。ほんの30㎝の浅瀬にもたくさんの魚が泳ぐ。

 ボートシュノーケリングで潜った海。珊瑚も魚もいて海底は白く、海の中で辺り一帯を見渡せた。

 バンザイクリフから見た海。戦争の残骸は陸に残るけど、海はもうそんな痕跡は留めない。

 どの海も表情が違い、そしてそれぞれに美しい。それだけで幸せ。月並みな表現だけど、それ以上の言葉は無い。

 ホテルからマニャガハ島への移動はツアーが委託してる現地の人が車で送り迎えしてくれる。陽気なおじさんでこっちがろくに聞き取れてないのもおかまいなしに喋る。「これあげるよ、一個だけだけどね。マンダリン。」っていうニュアンスで車内でもらったそれは、田舎のおじさんが「みかん食べな。」って渡される感じに似ていて懐かしかった。甘いのか酸っぱいのか、それとも苦味を伴うのか。とはいえ外国でちょっと会った人からもらったものなのですぐに食べるには抵抗があった。そのまま2日ほどホテルの部屋のテーブルに放っておいた。ちょっと勇気を出して食べてみると、酸っぱくもなく甘味もあっさりでとても食べやすい、喉の渇きを潤すにちょうどよい味だった。食べ物も、その土地に合わせた味になるもんだなと思った。

追想 金沢③ 竹久夢二、くるみや2011/06/04 23:12

  「美の巨人」で「黒船屋」というタイトルの美人画が紹介されていた。それで思い出した。2010年金沢に行った時のこと。

 金沢に来たから、せっかくだからこっちの竹久夢二美術館もみてみたいなぁ。と思っていて。しかし金沢市内から少し離れた湯涌温泉にあるから日程が厳しくて今回は行けないなぁと半ば諦めかけていた旅行2日目。ひがし茶屋街を歩いていて懐華楼の中を見学していたら、窓からの眺めに「くるみや」の文字が見えた。何かアタリな香りのするお店だぞ、と思いながら、懐華楼の裏手にあるその店へ。ああ、こういうことか。
 和風小物のなかに竹久夢二の柄のものが。その品ぞろえもセンスがよい。(夢二デザインのパッケージのキャラメル、箱がかわいかったなぁ)
 嬉しくなってご主人に話しかけた。「夢二がお好きなんですね」。
「夢二美術館、今からでも行けますよ。そこのバス停からバスに乗って小一時間くらい」と言う。縁だ。もう、行くしかない。
 昼下がりだったがバスに乗り湯涌温泉へ。静かな温泉街。夢二と恋人の彦乃が滞在したのだという。なるほど、二人で過ごすのに良い場所だと思った。夢二が歩いたという高台にも上った。風もどこかしらかぐわしい感じで、行って良かったと思う。
 写真 右、「金沢湯涌夢二館」で買った「黒船屋」をあしらった一筆箋。左、ガイド本「乙女の金沢」(ISBN4-12-390137-9)。

くるみやのご主人はこうも言った。「黒船屋は伊香保温泉にあって毎年9月ごろ公開されるんですが、あれは、本物を見るとすごいですよ。」・・・行くしかないかな(笑)

帰省2011/05/17 22:02

 相方(恋人)と茨城県南部の実家に行った。

 一緒に住む前にまずはごあいさつ、というわけなのである。両親とごはんを食べて実家に一泊、私の育った環境や学校や風土を見ておきたいという旅だった。
 実家は農村地帯、兼業農家である。家の裏には田畑が広がる。家屋自体は小高くなった丘に建っていて、裏手の田を見下ろすことができる。東京で育った相方は周りに広がる自然に感激している様子。田んぼに下りて行って水面をじっとみている。私もなにげなくその様子を見ていてふと足元のシロツメクサに目をやると。四葉のクローバーが。27歳まで住んでいたが、今の今まで実家の敷地で四葉は見つけたことがなかった。それがどうしたことだろう。

 『ハチクロ』の略称でおなじみの漫画、「はちみつとクローバー」。学園青春ラブストーリーなんだけど、最後のシーンでこのタイトルの意味が分かる。(これから読む方、ごめんなさい。)純粋に人を想うことそのものの大切さ。それが主人公の男の子の未来を作っていくんだろう。なんて事を思いながらね。
 私は見なかったが、相方は野生のキジがつがいでその田んぼに降り立っているのも目撃したという。一匹ならたまに見たけど。この短い時間になんて強運な人なんだろう。この人は、我が家に祝福されてるんだろうね。

 クローバーは押し花にした。この日を忘れないようにありたい。

[ 旅の本屋 のまど ]2011/04/15 14:04

 西荻窪駅北側、駅前の道を吉祥寺方面に歩いていくと右側にある本屋さん。
 最初、この辺にある別の店を目的にこの辺りを歩いていたら見つけて吸い込まれるように入った。「旅」がコンセプトだって?なんて素敵な本屋さんなんだろう。

 当面、旅行にあてるようなお金や休暇が用意できない時期でも、旅に想いを馳せる時間を持つ事はできる。あるいは「いつかは必ず行ってみたい」と思っている場所への旅なら下調べの時間が長いのもまた楽しい。それはとてもわくわくして普段の毎日も楽しくなってくる。

 「あの映画で舞台となった浜辺へ行きたい」「アビィロードへ行きたい」「あのブティックの本店に行きたい」・・こういう素直な理由からイギリス旅行を組み立ててみる。それらは地理や文化や歴史も抱き込んで素敵に想像力を掻き立ててくれる。ブラボー!素敵じゃないか。そしていつか実際に行く日へと近づくのだ。
ここにはそのための本や雑誌が、国やジャンルごとに分けられて陳列されている。古本・新品の別がないというのもいい。

 本が探しやすくて、この世界に迷いこんでしまうんだ。

[ 旅の本屋 のまど ]
営業時間:12時 ~ 22時
定休日:水曜日
http://www.nomad-books.co.jp/

お出かけのおとも。「カメラ」2011/02/21 22:24

出かけるのが好き。旅が好き。
そうなると自然にカメラがほしいですね。
えっちらおっちら、中判カメラも味がでていいんだけど。
いかんせん重い。1㎏越えはアタリマエなのでやっぱり出番はコンパクトだ。携帯カメラも機能的に物足りない。

ここ最近の愛用カメラはデジカメ。それもコンパクト。
じゃん。去年中古で買ったリコーのCX1。色はシルバー。
これがきれいによく写る。ホワイトバランスも自然でよい。
リコーのデジカメは、けっこう前から写真の縦横が真四角でも撮れるようになっていてそれが気に入っている。それのどこがすごいかって。
真四角はローライやハッセルとかああいう中判カメラの比率なんだよね。
ただそれだけ。それだけでいいんだ。
写りもシャープネス過ぎず、好きな感じ。
カメラ本体デザインも無機質過ぎず、やぼったくなくスマート。

ライカコンパクトV-LUX5やキヤノンS95もつかってみたいなとは思うけど。僕のカメラの話はこのへんで。

デジカメはやはり便利。
最近はフォトブックも手軽にできるから、好きな街の写真を撮りためたら、作ってみたいと思う。