絵に描いたようなチーズ2011/05/05 23:41

 「チーズのイラスト」という言葉でたいていの人が思い浮かべるのがこんなのじゃないだろうか。ディズニーなんかに登場するようなあの形のチーズ。。

 吉祥寺のアトレを歩いていて目の中に飛び込んできた、コレ。(実際は30センチを超すかなり大きいもの)

 特に白黒の、点と線を組み合わせて描かなきゃいけないイラストってさ、どうしても描く対象を工夫しなきゃなんないんだよね。普通の、四角いチーズをパッケージとか無しで中身だけ書こうとしたら。消しゴムだか豆腐だか分からん!てな具合になる。じゃあチーズにしか無い独特の形をしたものを描けば通じる、ってことになる。
 まー、記号化されて頭ン中に刷り込まれてるなって実感したわけだ。

 偉そうに言ってるけど岡本太郎氏の『今日の芸術』の「符丁の魔術」という項目に描かれていた話を思い出したから。『生誕100年 岡本太郎展』(~5/8まで)を見に行って買った文庫版。
 先日、渋谷駅に飾られている大壁画『明日の神話』の下の方に福島原発事故を彷彿とさせる絵が付け足されているニュース。
あの絵はあまりに印象深い。ただ、あの絵は原爆を描いたもので、原発ではない。
 もちろん他人の絵に勝手に手を加えれば罪であるが、岡本氏本人が見たらどう感じるんだろう。
 そういう行動を人に起こさせる絵だということ、作品が今日に即して生き続けている、そういう見方もできるのか。


 そして私はといえば。符号化されたチーズの絵を眺めながら、この形のチーズを一度食べてみたいなぁなんて思うだけなんだけどね。

東京国立近代美術館 『生誕100年 岡本太郎展』
http://taroten100.com

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